CKD(chronic kidney disease: 慢性腎臓病)とは、あらゆる腎障害と腎機能低下をきたす可能性のある慢性疾患の総称です。表1のように定義されます。また、CKDは腎臓の働きの程度を把握する指標は、糸球体濾過量:eGFRによって5つのステージ(病期)に分けられ、それぞれのステージに合った治療や自己管理を行うことが必要となります。
表1 CKDの定義
参考:日本腎臓学会編「CKD診療ガイド」(2009)より引用、改変

① 尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか - 特に蛋白尿の存在が重要 |
② 腎機能の低下(GFR<60mL/min/1.73㎡) |
③ ①②のいずれか、または両方が3か月以上持続する。 |
参考:日本腎臓学会編「CKD診療ガイド」(2009)より引用、改変

ここでの腎臓の働きは専門的には「糸球体濾過量」(GFR)と呼び、専門的には単位は%ではなく/mL/分/1.73m2(体表面積)で示されます。このGFRの推算式は日本腎臓学会により日本人に最適化して作成されたものです。なお血清クレアチニン測定法はもっとも精度の高い酵素法を用いることを前提としています。
糸球体濾過量を計算します。
※GFR値はその他の要因によっても変化するためCKDかどうかの判断は専門医にご相談下さい。
CKDのステージ分類
病期ステージ |
重症度の説明 |
進行度による分類 GFR |
1 |
腎障害は存在するが GFRは正常または亢進 |
≧90 |
2 |
腎障害が存在し GFRは軽度低下 |
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3 |
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4 |
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5 |
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参考:日本腎臓学会編「CKD診療ガイド」(2009)より引用、改変 |